wikipediaで見るb型肝炎

医師23

b型肝炎は近年、テレビなどで取りあげられ問題となっています。法律相談などのCMで目にされた方も多いのではないでしょうか。かくいう自分も、b型肝炎が原因で亡くなった身内がいるため、大変気になる問題です。そこで今回は、wikipediaでb型肝炎について調べ、その内容を分かりやすくまとめ記事にしたいと思います。

b型肝炎とは

b型肝炎は、文字通り「b型肝炎ウイルス」の感染によって引き起こされる、ウイルス性肝炎のひとつです。数年から数十年をかけて発症し、進行すると肝硬変や肝臓がんを引き起こし、命にかかわる場合もあります。現在、日本では、症状の出ない「キャリア」という状態の方を含め、b型肝炎ウイルスを保有している人が約150万人いると言われています。

b型肝炎の感染方法

b型肝炎は、血液を通して感染します。その感染ルートは大きく分けて2つあり、1つは輸血や性交渉、臓器移植、医療従事中の針刺し事故などによって起こる水平感染です。日本でかつて行われていたことで問題となった、予防接種の際の注射器や針の使いまわしもこちらのタイプになります。

もう1つは、母親から子供へと感染する母子感染です。母から子、という縦の血縁者へ感染することから、垂直感染と言われます。なお、予防接種の注射器や針の使いまわしは無論のこと、先進国では輸血用血液の検査体制の確立や出産時の対策の充実により、現在では母子感染を始めとする子供への感染は激減しており、大人の感染例がほとんどとなっています。

b型肝炎の症状

b型肝炎に感染するとどのような症状が現れるのでしょうか。大人が感染した場合、その大部分は症状が出ないままで自然治癒してしまいます。b型肝炎ウイルス自体あまり強いウイルスではないため、ほとんどの場合、体の免疫がb型肝炎ウイルスを退治してしまうのです。

ただし、感染者の約20~30%はb型肝炎ウイルスが増殖し、急性肝炎を発症する場合があります。

また、1~2%とまれではありますが、劇症肝炎に発展する場合もありますので、発熱や黄疸、強い倦怠感などの症状が現れた場合は、すぐに病院を受診しましょう。適切に治療すれば、ほとんどの場合は一過性で治ります。

母子感染によって感染した場合は、そのほとんどが感染した状態が長期間続く持続感染(キャリア)状態になります。キャリアの人の多くは、症状や兆候が見られない無症状の状態で経過していきます。体の中で抗体が作られ、b型肝炎ウイルスが完全に抑え込まれた状態になると、症状が出ることはほとんどありませんが、抗体が作られずb型肝炎ウイルスが活発な状態のまま増え続けると、慢性肝炎を発症します。

慢性肝炎が進行すると、肝硬変や肝臓がんに発展し命を落とす場合もあります。

b型肝炎の診断

b型肝炎の診断は、主に問診と血液検査によって行われます。問診では、疑われる感染経路の確認(輸血歴や手術歴、異性関係や医療従事者の場合は針刺し事故の有無等)や、家族内での感染者(特に母親)の有無、年齢(集団予防接種を受けた年代を特定するため)等が、質問されます。

b型肝炎においては、感染経路の特定が診断の重要な指針の一つとなります。血液中に抗原とよばれる物質が多ければ、b型肝炎ウイルスに感染している状態、抗体ができていれば感染はしていますがb型肝炎ウイルスが抑えられている状態と診断されます。

感染しても無症状の場合が多いため、人間ドックなどで定期的に検査を受けるとよいでしょう。また、万一b型肝炎への感染が分かった場合、その感染経路から家族間や母子間で感染する可能性があるため、感染者だけでなくその家族にも血液検査を受けることが推奨されます。

b型肝炎の治療

b型肝炎の治療はどのような形で行われるのでしょうか。症状が見られない場合は、将来の発症を抑えるために、予防措置が取られます。発症している場合、その症状のタイプによって異なる治療法が選択されます。急性肝炎の場合は、自然治癒する場合がほとんどなので、抗ウイルス薬などを使用した、補助的な治療が行われる場合がほとんどです。

慢性肝炎の場合、将来的に肝硬変や肝臓がんに発展しないよう、持続的な治療が行われます。とはいえ慢性肝炎になってしまった場合、b型肝炎ウイルスを完全に排除することは難しいため、インターフェロンなどの抗ウイルス薬を使用し、b型肝炎ウイルスの増加を抑える治療が主流となります。

多くの場合は、生涯治療を続けていくことになります。

→b型肝炎の検査の中でも重要なウイルス量の検査とは

b型肝炎の予防

現在では、b型肝炎の研究が進み、予防対策が広く行われるようになっています。輸血に対しては、検査方法が確立され、極めて高い精度でb型肝炎ウイルスの有無が判別できるようになっており、献血の段階でウイルスが排除されています。

母子感染対策としては、1986年から母子間ブロックという手法が確立されています。これは、母親がb型肝炎ウイルスに感染している場合、赤ちゃんが生まれた直後から、直ちにワクチンを投与することで速やかに抗体を作り、b型肝炎ウイルスの増殖を抑えるもので、この手法の確立によって母子感染はほぼ抑えられています。

b型肝炎ウイルスのワクチンについては、2016年から日本でも定期接種に加えられているため、キャリアでない母親から生まれた赤ちゃんでも生後1ヶ月から接種することができます。

大人同士の感染に対する予防策としては、他人の血液に直接触れない・コンドーム等の避妊具の正しい着用等が挙げられます。

b型肝炎について正しい知識を得る

近年の報告では、大人の新たな感染例において、ヨーロッパやアフリカ大陸などでb型肝炎ウイルスへの感染が増加している傾向がみられるようです。

このb型肝炎ウイルスの型は、従来日本で見られた型よりも持続感染に発展する確率が高いため、注意が必要とされています。このようにb型肝炎についてwikipediaで調べてみると、正しい知識を知り適切に予防・治療を行えば、コントロールすることが可能な病気だと理解できます。

過度に恐れることなく、b型肝炎について正しく理解をして、付き合っていくことが大切です。身内や知り合いに感染者がいる人、自分が感染している人、そうでない人もしっかりと学んでb型肝炎の予防や付き合いに役立てましょう。